【完全解説】バスケの5アウトとは?メリット・デメリットから動き方まで徹底解説

【完全解説】バスケの5アウトとは?メリット・デメリットから動き方まで徹底解説

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「5アウトってどんな戦術?」「うちのチームでも使えるの?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

5アウト(ファイブアウト)は、東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子日本代表や、NBAの強豪チームが採用する現代バスケットボールを代表するオフェンス戦術です。身長で劣るチームでも、スペーシングとスピードを活かして戦えることから、育成年代から注目を集めています。

この記事では、5アウトの基本概念からメリット・デメリット、実際の動き方まで、バスケットボール初心者の方でも理解できるよう丁寧に解説していきます。

5アウトとは

5アウト(5OUT/ファイブアウト)とは、オフェンス時に5人全員が3ポイントライン付近のアウトサイドに広がって攻撃を展開するセットオフェンスのことです。

一般的なセットオフェンスでは、「4アウト1イン」や「3アウト2イン」のように、センターなどの大型選手をゴール付近(インサイド)に配置します。しかし5アウトでは、あえてインサイドに誰も置かず、全員がペリメーター(3ポイントライン周辺)でプレーします。

この戦術の最大の目的は、ペイントエリア(ゴール下の制限区域)を空けることです。インサイドにスペースを作ることで、ドライブやカッティングで攻め込むコースを確保し、ヘルプディフェンスが届きにくい状況を意図的に作り出します。

5アウトの基本配置

5アウトの基本的なポジショニングは以下の通りです。

ポジション 配置場所 役割
ポイントガード トップ(3Pライン外中央) ゲームメイク、パス回しの起点
シューティングガード ウイング(45度付近) シュート、ドライブ、合わせ
スモールフォワード 逆サイドウイング シュート、ドライブ、合わせ
パワーフォワード コーナー シュート、カッティング
センター 逆サイドコーナー シュート、カッティング
ポイント
5アウトでは全員が3ポイントライン外にポジションを取ります。これにより、ペイントエリアがガラ空きになり、攻撃のスペースが最大化されます。

5アウトのメリット

5アウトを採用することで得られるメリットを紹介します。

ペイントエリアへのドライブコースが生まれる

5人全員がアウトサイドに広がることで、ゴール下のスペースが大きく空きます。ボールマンがドライブを仕掛けた際、ヘルプディフェンスが遠い位置からしか守れないため、レイアップまで持ち込みやすくなります。

全員がオフェンスに参加できる

従来の戦術では、インサイドプレーヤーが攻撃の中心になることが多く、アウトサイドの選手はパス回しやスペーシングに徹することもありました。5アウトでは、全員がドライブやシュートのチャンスを持てるため、選手全員がオフェンスに積極的に関われます。

相手のビッグマンを外に引き出せる

5人全員がアウトサイドでプレーするため、相手チームのビッグマン(センターやパワーフォワード)もペリメーターでのディフェンスを強いられます。アウトサイドの1on1に慣れていないビッグマンは対応が難しく、ミスマッチを突きやすくなります。

ゲームのペースをコントロールできる

パスを回し続けることでディレイオフェンスとしても機能します。リードしている場面で時間を使いながら攻めるなど、試合展開をコントロールする手段としても有効です。

育成年代のスキル向上につながる

5アウトでは全員がリングに正対してボールを受けるため、シュート・パス・ドリブルというバスケットボールの基本(トリプルスレット)が自然と身につきます。特にミニバスや中学生など育成年代での導入が推奨されています。

5アウトのデメリット

メリットの多い5アウトですが、いくつかの課題も存在します。

個人の1on1能力が求められる

5アウトはパスからの1on1で攻めることが多い戦術です。チーム内の複数の選手がある程度の1on1能力を持っていないと、オフェンスが停滞してしまいます。

オフェンスリバウンドが取りにくい

ゴール下に誰もいない状態が基本のため、シュートが外れた際にリバウンドを確保しにくくなります。外からの飛び込みリバウンドを意識する必要があります。

シュートタッチに左右されやすい

外角からのシュートが主な得点源となるため、チーム全体のシュート調子が悪い日は得点が伸びにくいというリスクがあります。

攻撃の起点がわかりにくい

5人が同じような動きをしがちで、誰が攻撃のスタートを切るのか曖昧になることがあります。チーム内でサインや合図を決めておくことが重要です。

⚠️ 注意
5アウトは「インサイドに人がいない」という特性上、従来のポストプレーは身につきにくくなります。育成年代では、他の戦術と組み合わせてバランスよく練習することをおすすめします。

5アウトの基本的な動き方

5アウトオフェンスで覚えておきたい基本の動きを解説します。

パス&カット(ギブ&ゴー)

最も基本的な動きです。パスを出したらすぐにゴール方向へカッティング(切り込む動き)をします。ディフェンスが反応できなければ、リターンパスをもらってレイアップに持ち込めます。

バックカット

ディナイ(パスコースを塞がれる守り方)されているときに有効な動きです。ディフェンスの背後を抜けるようにゴール方向へカットし、パスを受けてシュートを狙います。

💡 補足情報
バックカットを始めたら最後までやり切ることが大切です。途中で止めてしまうと、パスが宙に浮いてターンオーバーにつながる恐れがあります。

リプレイス(スペーシングの維持)

カッティングした選手がいなくなったスペースを、他の選手が埋める動きです。常に5アウトの形を保つことで、次の攻撃オプションを確保します。東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子日本代表は、このリプレイスの美しさが際立っていました。

ドライブ&キック

ボールマンがドライブでペイントエリアに侵入し、ヘルプディフェンスが寄ってきたらアウトサイドでフリーになっている味方にパス(キックアウト)します。3ポイントシュートのチャンスを作り出す王道の動きです。

オンボールスクリーン(ピック&ロール)

5アウトの配置からピック&ロールを仕掛けることもあります。スクリナーがロールダウン(ゴール方向へ転がる動き)すれば、ペイントエリアが空いているため、より効果的な攻撃が可能です。

5アウトを採用しているチーム

5アウトは世界のトップレベルでも採用されている戦術です。

日本代表(女子・男子)

東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子日本代表は、ホーバス監督(当時)のもと5アウトモーションオフェンスを徹底しました。身長で劣る日本が世界と戦うために、スペーシングとスピードを最大限に活かした戦術が功を奏しました。パリオリンピックに向けても、この戦術は日本代表の攻撃の軸となっています。

NBAのチーム

NBAでは2014〜15年シーズン頃から5アウトスペーシングが広まりました。特にスティーブ・カー監督率いるゴールデンステート・ウォリアーズや、マイク・ブーデンホルツァー監督のホークス、バックスなどが5アウトを基盤としたオフェンスで成功を収めています。

5アウトを成功させるポイント

5アウトをチームに導入する際に意識したいポイントをまとめます。

ボールを持ったらゴールに正対する

パスを受けたら、まず必ずリングに正対してトリプルスレット(シュート・パス・ドリブルがすべてできる姿勢)を取りましょう。次のパスを探すことに意識が向きすぎると、攻撃のチャンスを逃してしまいます。

シュートを打つ姿勢を忘れない

5アウトの動きを覚えることに集中するあまり、肝心のシュートを打つ姿勢がおろそかになることがあります。常にシュートチャンスを狙う意識を持ちましょう。

3ポイントライン外でスペーシングする

カッティング後のスペーシングは、必ず3ポイントライン外で行います。自分のシュートレンジかどうかは関係なく、ライン外に広がることでチーム全体のスペースが確保されます。

ディフェンスを読む

5アウトモーションオフェンスでは、ディフェンスの状況を判断して動くことが求められます。決まった形を機械的にこなすのではなく、相手の反応を見て適切なプレーを選択する判断力が重要です。

5アウトに向いているチーム

5アウトは以下のような特徴を持つチームに特に有効です。

向いているチーム:

  • 大型のセンターがいない、または少ないチーム
  • 全員がある程度のシュート力を持っているチーム
  • 機動力とスピードに自信があるチーム
  • 1on1で戦える選手が複数いるチーム
  • 育成年代でファンダメンタルを身につけたいチーム

向いていないチーム:

  • 突出したインサイドプレーヤーがいるチーム
  • シュート力にばらつきが大きいチーム
  • リバウンドを重視した戦い方をしたいチーム
💡 補足情報
5アウトだけでなく、フレックスオフェンスやパッシングオフェンスなど他の戦術と組み合わせることで、ディフェンスに予測させないオフェンス展開が可能になります。

まとめ

5アウト(ファイブアウト)について解説してきました。

  1. 5アウトとは:5人全員が3ポイントライン外に広がり、ペイントエリアを空けて攻撃するセットオフェンスです
  2. 最大のメリット:ドライブコースの確保と全員参加型のオフェンスが実現できます
  3. 注意点:1on1能力が求められ、オフェンスリバウンドが弱くなりがちです
  4. 成功のポイント:ボールを持ったらゴールに正対し、常にシュートを狙う姿勢が大切です
  5. 向いているチーム:大型センターがいなくても、スピードと機動力で戦いたいチームに最適です

5アウトは日本代表も採用する現代バスケットボールの代表的な戦術です。育成年代ではファンダメンタルの向上にもつながるため、ぜひチームへの導入を検討してみてください。

ぜひStatsTooの試合スタッツ記録ツールを使って、5アウト導入後のチームパフォーマンスを分析してみましょう!

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