「セットオフェンスを導入したいけど、どの種類を選べばいいかわからない」「今のフォーメーションがチームに合っているか不安」という悩みを抱えていませんか?
この記事では、バスケットボールのセットオフェンス7種類を徹底解説します。それぞれの特徴やメリット・デメリット、どんなチームに向いているかまで具体的に紹介するので、あなたのチームに最適なセットオフェンスが見つかるはずです。
セットオフェンスとは?
セットオフェンスとは、5人の選手があらかじめ決められた立ち位置(陣形)からスタートし、チームで共有したルールに従って攻撃を組み立てる戦術です。
速攻やアーリーオフェンスとは異なり、ゆっくりとしたペースで確実に得点を狙うのが特徴です。選手一人ひとりに明確な役割が与えられるため、チーム全体で連携の取れた攻撃が可能になります。
セットオフェンスの2つのメリット
セットオフェンスを取り入れる最大のメリットは、フロアバランスが整えられることと各選手の役割が明確になることの2点です。
フロアバランス(スペーシング)とは、選手同士が適切な距離を保ち、お互いが攻撃しやすいポジションを維持することを指します。セットオフェンスでは最初の立ち位置が決まっているため、ボールに群がってしまう初心者チームでも、自然とスペースを活かした攻撃ができるようになります。
また、「自分はどこからオフェンスを始めればいいのか」「何を狙えばいいのか」が明確になるため、選手が迷わずプレーできる点も大きな強みです。
セットオフェンスの種類7選
それでは、代表的なセットオフェンスの種類を見ていきましょう。
3アウト2イン|最も基本的なセットオフェンス
3アウト2インは、アウトサイド(3ポイントライン外)に3人、インサイド(ペイントエリア付近)に2人を配置する陣形です。セットオフェンスの中で最もオーソドックスな形として、多くのチームで採用されています。
・フロアバランスが取りやすく、全員に攻撃チャンスが生まれる
・スクリーンプレーを仕掛けやすい
・オフェンスリバウンドに絡みやすい
トップの選手からボールが動き始めるため、ウイングへのパス、インサイドへのエントリーと、幅広い攻撃オプションを選択できます。
向いているチーム:バランスの取れたチーム、セットオフェンス初心者のチーム
注意点:突出した武器を作りにくい面があるため、どこからでも攻められる反面、「これが得意」という形を確立しにくいこともあります。
4アウト1イン|インサイドを活かす現代的なセット
4アウト1インは、アウトサイドに4人、インサイドに1人(主にセンター)を配置する陣形です。3アウト2インからパワーフォワードを外に出した形と考えるとわかりやすいでしょう。
・インサイドに広いスペースができる
・センターの1対1を狙いやすい
・アウトサイドからのカットインがしやすい
ゴール下のスペースが大きく空くため、強力なインサイドプレイヤーがいるチームでは、その選手を活かした攻撃が展開できます。また、アウトサイドの選手がドライブで切り込むスペースも確保されるため、ガード陣の突破力を活かしたい場合にも有効です。
向いているチーム:強力なセンターがいるチーム、ドライブが得意な選手が多いチーム
5アウト|スペースを最大限に活かすモダンスタイル
5アウトは、5人全員が3ポイントライン外に広がる陣形です。近年のバスケットボールで増えている、ガード主体のスピーディーな攻撃に適したセットオフェンスです。
・ゴール下に最大限のスペースを確保できる
・ドライブやカッティングで攻めやすい
・3ポイントシュートを多く狙える
インサイドに誰もいないため、ペイントエリアが大きく空きます。ここをドリブルドライブで攻めたり、ボールのないところでカッティングしてゴール下に飛び込んだりと、動きのあるオフェンスが展開できます。
向いているチーム:全員がアウトサイドシュートを打てるチーム、機動力のあるチーム
注意点:オフェンスリバウンドに絡みにくく、シュートを外した後のセカンドチャンスが生まれにくい傾向があります。
ハイセット(1-4、2-3)|ゴール下を狙うカッティングオフェンス
ハイセットは、全員がフリースローラインより上に位置する陣形です。代表的なものに「1-4ハイ」(トップに1人、フリースローライン付近に4人が横一列)と「2-3ハイ」(トップに2人、その下に3人)があります。
・ゴール下にスペースができ、バックドアカットが効果的
・ディフェンスが油断するとゴール下ががら空きになる
・ゾーンディフェンス攻略に使われることが多い
1-4ハイでは、ハイポストの選手がスクリーンをかけたり、パスをさばいたりするキーマンになります。プリンストンオフェンスのように、パスとカッティングを多用する知的な攻撃スタイルに向いています。
向いているチーム:パスワークが得意なチーム、高さで勝てないチーム
注意点:全員にハンドリング力とパス能力が求められるため、習得に時間がかかる場合があります。
トライアングル|NBAでも実績のある伝統的なオフェンス
トライアングルオフェンスは、3人の選手で三角形を作り、その形を維持しながら攻撃を組み立てる戦術です。マイケル・ジョーダン時代のシカゴ・ブルズやコービー・ブライアント時代のロサンゼルス・レイカーズで採用され、多くの優勝に貢献しました。
・パスコースが常に確保される
・ディフェンスの動きに応じて攻撃を変化させられる
・選手の判断力が鍛えられる
三角形の形を保つことで、常に複数のパスコースが確保されます。ディフェンスがどう守っても、必ずどこかにオープンスペースが生まれる仕組みになっています。
向いているチーム:バスケIQの高い選手が揃っているチーム、インサイドにパスの起点となれる選手がいるチーム
注意点:習得に時間がかかり、選手全員が戦術を深く理解している必要があります。
ボックス|スクリーンプレーを多用するセット
ボックスは、4人の選手がペイントエリアの四隅に立ち、四角形を作る陣形です。この形からスクリーンプレーを多用して攻撃を組み立てます。
・スクリーンをかけ合うプレーが生まれやすい
・インサイドでのハイローの連携が取りやすい
・セットプレーのエントリーとして使われることが多い
ボックスからダブルスクリーンを使ってシューターをフリーにしたり、ポストプレイヤー同士でハイローの連携を取ったりと、スクリーンを活かした攻撃が得意なチームに向いています。
向いているチーム:インサイドに大きな選手が複数いるチーム、スクリーンプレーが上手いチーム
ホーンズ(Aセット)|NBAで流行中の万能セット
ホーンズは、トップに1人、両エルボー(フリースローラインの角)に2人、両コーナーに2人を配置する陣形です。5人を線で結ぶとアルファベットの「A」の形になることから「Aセット」とも呼ばれます。
現在のNBAで最も多く使われているセットオフェンスの一つです。スペーシングが良く、ピック&ロールを仕掛けやすいため、多くのチームが採用しています。
・身長が低いチームでも効果的
・プレーがシンプルで再現性が高い
・ゴール下に広いスペースができる
・レイアップか3ポイントの高確率シュートを狙える
トップの選手がエルボーの選手とピック&ロールを行うのが基本形ですが、そこからさまざまなバリエーションに発展させることができます。バックスクリーンを使った裏をつくプレーも効果的です。
向いているチーム:ピック&ロールが得意なガードがいるチーム、シンプルで効果的なオフェンスを求めるチーム
チームに合ったセットオフェンスの選び方
セットオフェンスは、チームの特性に合ったものを選ぶことが最も重要です。以下のポイントを参考に、あなたのチームに最適な陣形を見つけてください。
| チームの特徴 | おすすめのセットオフェンス |
|---|---|
| バランス重視・初心者チーム | 3アウト2イン |
| 強力なセンターがいる | 4アウト1イン |
| ガード中心でスピードがある | 5アウト、ホーンズ |
| 高さで勝てない | ハイセット、ホーンズ |
| インサイドに大きい選手が複数いる | ボックス、トライアングル |
| パスワークが得意 | トライアングル、ハイセット |
一つのセットオフェンスに固執しすぎないことも大切です。試合の状況やマッチアップによって複数のセットを使い分けられると、ディフェンスに的を絞らせない攻撃ができます。
まずは基本となる陣形を一つ決めて、チーム全員がその動きを理解してから、徐々にバリエーションを増やしていくのがおすすめです。
まとめ
セットオフェンスの種類と選び方について解説しました。
- 3アウト2イン:最も基本的でバランスの取れた陣形。初心者チームにおすすめ
- 4アウト1イン:強力なセンターやドライブ力を活かせる現代的なセット
- 5アウト:スペースを最大限に活かすガード主体の攻撃向け
- ハイセット:カッティングを多用するパスワーク重視のチーム向け
- トライアングル:バスケIQの高いチームが取り組む伝統的な戦術
- ボックス:スクリーンプレーを多用するインサイド重視のセット
- ホーンズ:NBAでも流行中のシンプルで効果的な万能セット
チームの強みを最大限に活かせるセットオフェンスを見つけて、得点力アップを目指しましょう。StatsTooの試合スタッツ記録ツールを使えば、セットオフェンスからの得点率なども分析できるので、ぜひ活用してみてください!